故郷の自然、川の楽しさ、全身で発信中   ノベ☆スタファイルNO3・三井寿展さん

底まで透き通る水の上で、50歳を過ぎたとは思えない鍛えられた肉体が躍動する。持ち前の陽気さと行動力。“ミッチー”の愛称で知られる三井寿展さん(51)の存在は、川の案内人の中でも異彩を放つ。

高校卒業後、広島で2年間板前修業していたが、あまりの自然のなさに耐えられず帰省。実家が営む三井商会を手伝うようになった。

30歳でMTB(マウンテンバイク)の魅力に取り付かれ、34歳から本格的にレースを始めた。ジャパンシリーズに参戦し、全国を回った。全日本トップのエリートクラスまでいった実力は折り紙付きだ。

2005年、45歳で引退。MTBのインストラクターの資格を取得し、MTBの普及活動を始めると同時に、趣味だったカヌーのインストラクター(JRCA=日本レクリエーショナルカヌー協会)の資格を取り、延岡の自然の素晴らしさを広める活動を始めた。

若いころからアウトドア好きでキャンプなどを楽しんでいた。「北海道から沖縄まで様々な場所を見てきたが、宮崎ほどアウトドアスポーツに適した自然環境が身近にある場所はない。海、山、川がそろい、多彩なアウトドアスポーツをオールシーズン楽しめる。そのことを知らない人がまだまだたくさんいるのが残念」と話す。

五ケ瀬川と北川水系の小川が主なフィールド。ロディオタイプと呼ばれるフリースタイル系のカヌーが得意。「中・上級者向けだが、小回りが利くし、リバーサーフィンもできる」と、自前で7艇所持しているほどだ。

「五ケ瀬川は川幅が広く、水量も多い。急流から緩流まであり、初心者から上級者までレベルに応じて楽しめる。小川は日本一きれいな川で、様々な川遊びが楽しめ、子供たちには最高の遊び場。こうした素晴らしい財産が身近にあることを、まずは延岡人が理解してほしい」と訴える。

木城町では、請われてMTBコースづくりやカヌー教室のマネジメントも手掛けた。「地元よりも、県内の他の市町村や県外の方が知名度が高い」と苦笑い。「延岡周辺の川と山の素晴らしさを活かして、川の上流までサイクリングしカヌーで川を下るような自転車自然体験コースのようなことも仕掛けたい」と夢を語る。そのバイタリティーはまだまだ衰えそうにない。

【三井寿展(みつい・としひろ)】

 

延岡市生まれ。延岡学園高校卒。MTBは一線級は退いたとはいえ、現在もスポンサーから器材提供を受けながらレースに出場しており、今年5月19日の八幡浜MTBジャパシリーズの3時間耐久レースでは優勝を果たしたばかり。延岡市自転車競技連盟理事で、MTBinすみえでは実行委員会の中枢として奔走する一方、夏場の7-9月のうち30日間はカヌーのインストラクターとして川に入る日々が続く。